Immunotherapy allergy rush②
以前お知らせしたImmunotherapy allergy rushについての続編です。
この怪しい治療法はそんなにまだ普及していないだろうと甘く見ていましたが、ネットで調べたら出てくる出てくる。
こりゃあ本腰入れて調べないといけないと思い、勉強してみました。
Immunotherapy allergy rushのホームページを見ると、Dr.マセソンなる人が出てきます。
残念ながらこの人、標準的な皮膚科の世界では無名の人です。
ただね、僕が勉強不足で知らない場合もあるじゃないですか。
そこできちんと調べてみました。
まず、彼は20年にわたり研究をしてきたそうなので、どのような論文を書いているのか、世界中の医学論文が検索出来るPubMedにて検索をかけてみました。
結果、予想通りですが、彼が筆頭著者になった論文は一つもヒットしませんでした。
そうなってくると、普通世の中では「医学博士PhD」は取得出来ません。
彼は医学博士PhDを持っている可能性はきわめて低い。
彼の肩書きを見てみると
「メディカルドクター、アメリカ皮膚医学博士」
なんじゃ、アメリカ皮膚医学博士って。。。
例えば、アメリカの一般的な研究皮膚科学会であるthe Society for Investigative Dermatology (SID)ではそんな資格出していないはずです。
これは推測の域を出ませんが、近年日本でも話題になったお金だけで学位を買うディプロマミルか、自分で勝手につくった肩書きの可能性があります。
こうなってくると彼の所属も怪しくなってきます。
オレゴンヘルスサイエンス大学皮膚医学教授とあります。
論文を一つも書いていない医者がアメリカの大学皮膚科の教授になれるのだろうか。。。
実際、オレゴンヘルスサイエンス大学の英語で書かれたホームページに飛んでみました。
まず医者の検索で「Robert Matheson」なる人を探してみました。
さすがに皮膚科の教授がひっかかってこないことはないだろうと。。。
ところが、そんな医者オレゴンヘルスサイエンス大学には所属していません。
はて、検索の間違いだろうかと思い、面倒くさかったのですが個々のサイトでチェックしていきました。
オレゴンヘルスサイエンス大学には皮膚科として9つのクリニックがあるようです。
全部見てみました。
やっぱりRobert Mathesonという医者はどこにもいません。
ここの大学の皮膚科の教授でありながら、どこにも名前すら出てこないなんて。。。
次に肩書きである「セントビンセント病院顧問」
そもそも顧問ってなんじゃ、と言う話ですが、私こういうのめげずに調べるの大好きです(笑)
セントビンセント病院も英語のホームページへレッツゴー!
さてさて、「Robert Matheson」で検索と。
うむむ。
やはりそんな医者はいないぞ。。。
ラストは「メリディアンパーク病院顧問」
だから顧問ってなんやねん、って思うのですが、もしかしたらこの病院にはいるかもしれない。。。
はずはないですよね。
どこにもいませんでした。
普通ね、こんなことないですよ。
大学皮膚科の教授でありながら、病院の顧問でありながら、まったくその人の名前が見つからないなんて。。。
かなりシャイな人?(笑)
ではでは、現在研究を行っていると記載されている「オレゴンメディカルリサーチセンター総合皮膚科病院」。
ここの研究内容はどんなんだろう。。。
これまた発表論文をPubMedで検索してみました。
当然ありません。
ええ、ここの研究室から発表されている論文が一つもないのです。
つまり世の中に公表しうるような研究は一つも行っていないという事。
日本でもアメリカでもそうですが、発表論文がない研究室にグラント(研究費)はおりません。
普通、アメリカでは有名な研究室はNIHのグラントをとって、豊富な研究資金があります。
まぁ、論文一つもないんだから研究費取れるわけないよね。。。
ちなみに「メンバーシップ」にも、やたらと沢山所属が書いてありますがどれも怪しいものばかり。。。
「アレルガンハーバード研究室」ってなんじゃ。。。
ハーバードって名前がついたら日本人はみんな信じると思っているんだろうか。。。
まぁ、経歴詐称そのものは違法にはならないので、これだけで犯罪と言うことにはなりませんが、限りなく黒に近いグレーですね。
まずね、この人のやっている治療法がアメリカで一般的な治療法ではないことを認識しましょうね。
アメリカには米国皮膚科学会のアトピー性皮膚炎治療ガイドラインがあり、これは日本とほぼ同じ内容です。
日本とアメリカのアトピーの治療が180度違うなんてことはないのです。
では、Dr.マセソンの治療法で良くなった方たちのブログ、ホームページから解ることはなんでしょうか。
良くなった方皆さんに共通して言えることは「スキンケア、アレルゲンの除去がきちんと出来ている」こと。
でもね、よく考えてみてください。
きちんとアトピー治療が出来る日本の皮膚科の先生は「スキンケア、アレルゲンの除去の指導」をちゃんと保険の範囲内でしてますよ。
わざわざアメリカまで行って高いお金払って学んでくることなんでしょうか。
このように「アトピービジネス」はどんどん巧妙になって来ています。
保険外の高額な医療費で、効果のある治療法を混ぜてくるのは違法ではないですからね。
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