カテゴリー「本の解説」の2件の記事

免疫革命

Photo_5 免疫学の大学教授が、わかりやすく免疫の仕組みや病気について説明した一般向けの本です。
新潟大学の安保先生の研究室はとても業績がよく、(僕の調べた限りでは)質の高い論文が沢山出ているようです。本を読んでも解ると思いますが、とても頭の良い研究者なのでしょう。

さまざまなアトピーいんちき本を読みましたが、この人の理論のウソはとても巧妙です。しかも、読者に見破れない形で理論構築していきます。僕が素人であれば、間違いなくだまされていたと思います。その点、他のいんちき本に比べ「さすが、大学教授の本!!」と思わされます。

さて、気がついた間違いを指摘していきます。
ウソ1 皮膚のアレルギーが起こりやすい=リンパ球が多い人。
リンパ球の総数がとても大事なように記載していますが、ウソです。抗原に感作された一部のリンパ球が問題になります。(治安の悪い場所に住む人全員が悪者ではありません。そこの住民の中の、一部の悪い人が治安を悪くしています。総人口が増えても、悪い人が減れば治安は良くなります。)
ウソ2 アトピーの人はリンパ球が多い。
アトピー、喘息で好酸球が増えることはありますが、リンパ球の総数は関係ありません。著者としてはウソ1の流れで、こういう説を入れたのでしょう。
ウソ3 リンパ球の多い子は色白。
これはやりすぎでしょう。さすがに笑ってしまいました。その後に続く健康的な肌へつながるウソですが、こんなウソを書いて良心の呵責はないのでしょうか。(白人のほうが黄色人種よりリンパ球が多いのでしょうか。アトピーは白人に多い?アトピーの人はリンパ球が多いから色白?あれ?でもアトピーの人は色黒が多いような。。。)

つまり、免疫機構の説明(JIの自分の論文を引用など)は正しく書いて、間違いだらけの科学的根拠のないものを理論のスタート地点に持ってきています。ステロイド副作用の内服と外用を微妙に混同させてみたり、大して多くない(僕は診たことない。本当にあるの?)アトピーの原因として砒素を挙げ、読者に怖い印象を与えるあたりは確信犯でしょう。そして最後には、心の持ち方だの食べ物に気をつけろだの、誰でも思いつくような当たり前のことを説教しています。

頭がよいのであれば、自分の地位や名声やお金のために明晰な頭脳を使うのではなく、人の役にたつような形が使って欲しいです。ましてや、一般人をだましたり混乱させることは、犯罪だと思います。読んでいてとても許せなくなりました。

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アトピーの女王

Photo_3

たぶん、僕が初めて読んだアトピーの本がこれだと思います。

純粋に読み物として面白いのがおすすめです。


アトピーの人が経験する失敗や不安が、決して悲観的ではなく書いてあります。

というより、読んでいて思わず笑ってしまうほど明るい。


アトピーの人は読んでみて損はないと思います。


どっちかというと、医療従事者にお勧めかな?

僕は、皮膚科に研修に来る学生や研修医には

「読んで、感想文を書いてね。」

と自分の本を渡しています。

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