カテゴリー「スキンケア」の14件の記事

尿素と硫黄

尿素入りの保湿剤って多いと思います。

病院で処方するウレパール、パスタロンなんかは尿素入りですね。

尿素は天然の保湿成分なんですが、皮膚のバリア機能をおとす事が知られています。

アトピーの患者さんは、もともと皮膚のバリア機能が落ちていますので、そこへ尿素で保湿して更にバリア機能を落とすのはあまり良い事ではありません。

お風呂上がりはワセリンか、ヒルドイドの外用が皮膚に優しいと思います。
(もちろん、ヒルドイドがあわないなどあれば尿素入りの保湿剤で代用する事もあります。)

同じ事が言えるのが、硫黄。

硫黄は角質を溶かす事で知られています。

角質が溶ければバリア機能も落ちますので、アトピーの患者さんにはあまり良くない。

アトピーの温泉療法、なんて言うのもありますが、硫黄成分が含まれている温泉の連日入浴はあまりお勧め出来ません。

もちろん、これは程度の問題なので

硫黄入りの温泉水を毎日浴びているのは良くないけれども、

気分転換の温泉旅行ならストレス発散にもなって良いかもしれません。

こういうのってバランスを取りながら判断しないといけないので難しいのですが

僕個人の意見としては

気分転換で行く数日の温泉旅行はOK

治療として温泉水を使い続けるのはNG

です。

高いお金を払ってどこそこの温泉水を使い続けることは、経済面でも治療面でも避けた方が良いと思います。

今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。

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傷を濡らしてはいけないのか?

今日も外来で火傷の患者さんに

「傷口は石鹸できちんと洗ってくださいね。」

と説明したところ

「え?濡らして良いんですか?」

と聞き返されました。

そうです。

傷口はきちんと石鹸で洗わないといけないのです。

僕も小さい頃は怪我をしたらカットバンを貼り、濡らさないように注意しながらお風呂に入った記憶があります。

傷口からばい菌が入るから。。。

そんな説明を母から聞いた覚えがあります。

傷口からばい菌が入ったら確かに困ります。

でもね、

日本で現在使われている水道水に大量のばい菌入っていると思います?
(少なくとも法律上、大腸菌はゼロです。)

そもそも正常の皮膚には沢山の細菌が住んでおり、細菌叢のバリアーを作っているのですよ。

水道水に比べて、僕らの皮膚の方がよっぽど汚い。。。

しかも、泥やらなんやら沢山ついたガーゼを付けたまま、洗わずにいる方が不衛生だと思いませんか?

実際、傷は石鹸で洗った方が早く治る、というのは創傷治癒の世界では常識になりつつあります。

そうなってくると、アトピーのかき傷、飛び火のじゅくじゅくも石鹸でしっかり洗うのが正解。

たまに、イソジン風呂なるものに入って飛び火やアトピーの治療をされている方がいますがこれはまったく無駄です。

イソジンが菌を殺す為に最適な濃度は0.1%以上です。

まずこれ以上のイソジンの濃度が保たれているかどうかが疑問です。

つまり、お風呂に少しイソジンを混ぜたくらいでは効果ゼロです。

更に、イソジンは濃度が濃くなればなるほど自分の皮膚を痛めます。

そして、出血やじゅくじゅくのある傷ではイソジンの殺菌効果は更に落ちます。

よく考えた消毒でなければ、百害あって一利無し。

また、きちんと消毒が出来たからといって、その後も皮膚に菌がいないわけではありません。

毛穴の奥に隠れていた菌たちは、1時間もすれば皮膚表面に広がり、もとの状態に戻ってしまいます。

そうなってくると、石鹸でしっかり洗うのとどう違ってくるんでしょうか?

そもそも消毒って意味があるのか?という話まで戻ります。

消毒について説明を始めると長くなりますので

また今度の機会にしましょう。

いずれにせよ、

傷口は石鹸を泡立てて、手でしっかりと優しく洗うのが大事です。

火傷の場合は、洗った後水分を優しくしっかり拭き取ってお薬を塗る。

アトピーのかき傷でも、同じです。

正しいスキンケアを一つずつ覚えていきましょう

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西洋医学の反省点

ブログではあまり伝わらないと思うが、僕は民間療法に意外と寛容だったりする。

前もって

「こんな治療法したい。」とか、「こういうサプリメント試したい。」とかあれば一緒に考えるから言ってね。

と伝えてあるので、時々整体やら漢方やら、いろんなものを外来で相談されたりする。

もちろん、全部が解るわけではないから、資料だけお借りして後で調べさせてもらったりすることもある。

明らかにウソをついているとか、これやったら逆に病気に悪いだろう、ってもの以外は反対しない。

だって科学で証明されている事が全てではないし、民間療法ってある意味患者さんにとって治療の励みにもなるのだろうから、精神的な効果も期待して「どうぞ。やってみてください。」と言うことも多い。

ごっちゃにして欲しくないのだが、僕は民間療法でも大きく分けて2種類あると考えていて

一つは

「今ある治療法にプラスして行えるもので、使用者や体験者に希望や快適感を与えるもの。精神的なゆとりを生み出すもの。」

もう一つは

「順調に治療が進んでいる人たちを困惑させ、混乱、疑心暗鬼、恨みなどを生み出すもの。」

脱ステロイドのように、既存の治療法で十分よくなる患者さんまで不幸にさせてしまうような治療法や、免疫革命の「爪もみ」ように手術や抗がん剤で十分に完治する初期の癌患者さんまで惑わしてしまうような、そういう治療法は後者に属する。

というわけで、先日、僕の外来を通院しながら漢方医にもかかっているアトピー患者さんにこんな質問をしてみた。

「漢方の先生、僕がステロイド使っていること嫌がらない?」

「いいえ。西洋医学は出てしまった症状に対しての治療であり、漢方は予防のためにする治療なので問題ないです、と言われました。」

なるほど。。。

漢方に効果があるかどうかの話は別にして、この先生はとても視野が広くバランスの取れた先生ですね。

立派だと思いました。

その場では感心していて気がつかなかったのですが

漢方の先生は

「西洋医学は予防に重点を置かない。」

ということも言いたかったんじゃないだろうか。

そして何より、アトピーの患者さん、その場で話を聞いた僕まで、なるほど。。。と思ってしまったこと。

そのこと自体が「西洋医学が予防に重点を置かない。」ということがある意味真理をついていることなんではないかと。。。

アトピー性皮膚炎の予防は、保湿、ダニやほこりなどのアレルゲンの除去、精神的に掻いてしまうことへの行動改善などいくつもあります。

僕は外来で指導してますが、それも皮膚科医になってから自分で勉強したものです。

予防に力を入れるとアトピーがすごく良くなるのを学んだのは、自分で外来を持つようになってからです。

それまで、診断や治療、ステロイドの使い方なんかはしっかり教わった記憶がありますが、スキンケア、メンタルケアなどはどうだろう。。。力を入れて教える上の先生はいなかったと思います。

これは問題ですよね。

アトピーの標準治療をする医者の中でも、「予防には関心がない」先生が多いような気がしてきました。

「アトピービジネス」が付け入る隙は、僕ら皮膚科医が生み出しているところでもありますよね。

うーーん、数年で変えられるようなことではないな。。。

患者さんと若い皮膚科医への啓蒙活動。

地道にゆっくりやるしかないですね。

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花粉と洗濯物と部屋干し

花粉が舞い始めるこの季節、アトピーの症状も悪化する人が多いのではないでしょうか?

今日のニュースで面白いものを見つけました。

P&G清潔生活研究所が行った実験によると、洗濯物を外で干した場合、軽く手で叩いたくらいでは花粉が落ちないで衣服に付着したままであったと。

この実験では、洗濯処理した綿の試験布にスギ花粉を付着させ、所定の振動(手で軽く払う程度)を加え花粉がどれくらい残っているか測定したそうです。

すると、濡れている試験布では81.8%、乾いた状態での試験布は14.7%もスギ花粉が残っていることが確認出来たとのこと。

このことから、花粉症対策として花粉が舞うこの時期は洗濯物を外に干さず、部屋干しした方が良いでしょう、と発表しています。

さらに、部屋干しするとなんとなく嫌な匂いが残るのに対し、乾燥機やドライヤーで軽く乾かしてから干す工夫や、部屋のエアコン、除湿装置をうまく使うことを提案しています。

スギ花粉にアレルギー反応があるアトピーの患者さんもいらっしゃると思います。

これはアトピーの患者さんにも有用な情報。

よし、この発表を参考にしてこの時期は部屋干しするぞ、

と、鵜呑みにしてはいけません。

よーく考えてみてください。

アトピーのアレルゲンはスギ花粉だけですか?

血液検査をしたことがある方、ほら、陽性反応が強く出ていた他のアレルゲン。

外には少なくて屋内の多いものって。。。

そう、ハウスダストとダニ。

今回のP&G清潔生活研究所が発表した実験では、あくまでもスギ花粉だけのデータです。

これがハウスダストだとどうか?ダニだとどうか?

同じように実験してみて、濡れた衣服にはつかないのか?

これらのデータがないため何とも言えませんが、イメージとしてはハウスダストでもダニでも濡れた状態で干したら、軽く叩いても衣服に付着したまま落ちなさそうですね。

スギ花粉とハウスダスト、アトピーの方にとってどっちが悪いか?

それは個人差によります。

なので、洗濯物を外で干した方が良いのか部屋干しした方が良いのかは人によるでしょう。

もし、部屋干ししても、窓を開けたままにしたら花粉は入ってくるでしょうし、あんまり意味はないかもしれません。

僕も学生時代良くやりましたが、洗濯物を大量に部屋の中に干しておくのって、なんとなく気持ち悪くありません?

精神衛生上良くないと言うか。。。

清々しくないと言うか。。。

そのままではお客さんをおうちにあげれないし。。。

カラッと晴れた日に、外に洗濯もの干した方が気持ち良いような気がするのは僕だけかしら。

P&G清潔生活研究所のこの発表ですね、オチがどうなっているか解りますか?

つまり、外で洗濯もの干すと花粉がつくから部屋干しした方が良いですよ。

で?

何?

P&Gホームページの締めはこちら↓

花粉の季節—部屋干しの嫌なニオイを抑える洗剤を
「アリエール」

おお。さっそくアリエール買わな。

って、なるかいな(笑)。

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注意が必要です。↓

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ヒルドイドの使い方

ワセリンと並んで保湿剤としてよく使われるものと言えばヒルドイドです。

ヒルドイドの主成分である「ヘパリン類似物質」は本来、血液を固まりにくくする作用があることで知られていました。その後、保湿効果もあるということが解って、現在は保湿剤として使われる方が多くなっています。

このヒルドイド、名前の由来がドイツ語のHirudo(蛭属)と~oid(~の様なもの)が組み合わさってできたものです。

蛭の唾液腺には血を固まりにくくする成分があり、これと似た作用を持っているから「ヒルドイド」になったんです。

ヒルドイドはもともと血を固まりにくくする(血流を改善する)お薬なので、僕ら皮膚科医はしもやけにも処方したりします。

ワセリンはただの油なのに対し、ヒルドイドは保湿効果のある成分が含まれています。

なので、ワセリンのようにわざわざお風呂上がりを選んで塗らなくても、いつでもどこにでも使えたりします。

このようにワセリンとヒルドイド同じ保湿剤とはいえ、使い方も違ってくるんです。

アトピーの治療に保湿は非常に有用です。

しかし、保湿は1日1回塗ったらおしまいというものではありません。

お風呂上がりに保湿剤を塗って、次の日の夕方まで肌がしっとりしていたことがありますか?

僕はいつも患者さんには

「保湿剤はリップクリームのように使ってください。」

と説明しています。

お薬箱に大事にしまい込むのではなく、普段からカバンに入れて持ち歩いて、乾燥してるな、と感じたらその都度塗るようにする。

そうやって、こまめに、肌の調子に合わせながら保湿をしてあげると断然調子が変わってきます。

乾燥肌を予防するだけで、湿疹の予防になり、ステロイドの使う量も減ってくる患者さんが多い。

ほんと、保湿は手間がかかりますが、努力すれば努力した分だけ効果が見えてくる治療です。

このこまめに塗る保湿剤として、ヒルドイドはとっても優れていると思います。

是非、ヒルドイドは持ち歩いて、トイレに行くときは一緒に保湿するくらいの気持ちでいてください。

もちろん、ヒルドイドにもいくつか副作用があります。

人によっては軽い刺激感があったり、かぶれたり、最近の報告ではアザができたりすることもあるようです。

こういった症状があったり、使っていておかしいな、と感じることがあったら、処方してくれたお医者さんに一度相談してください。

それから、湿疹になってしまったところを頑張って保湿してもなかなか治りません。

こういう時はきっちりステロイドを塗りましょう。

いつ、どういうところに、どんな薬を塗るか

これが自分で解るようにならずして、外用を馬鹿にしてはいけません。

外用の奥深さは、また時間をかけて説明していくことにして、今日はおしまい。

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顔をナイロンタオルでこすりますか?

ちょっと(だいぶ?)昔、洗顔フォームの泡立ちを比べるテレビコマーシャルがありました。

僕は男性なので化粧はしませんが(注:昔ふざけてしたことはありますが、そんな趣味はない。と思います。。。いらんか、こんな情報。)、多くの女性は日中お化粧をし、夜に化粧を落として寝ると思います。
化粧を落とす時、女性の皆さんはどうやってますか?

まず洗顔フォームを手でしっかりあわ立てて、
泡で優しくでもしっかり顔を洗い、
十分にお湯で流し、
洗顔後は化粧水や乳液で肌を保護する。

ナイロンタオルでゴシゴシ顔を洗っている女性を見たことが無いですし、感覚的に痛そうなうえ肌が痛みそうですよね?

顔の皮膚と体の皮膚はつながっています。
それでも違うところはあり、その一つが皮の厚さです。
顔の皮膚は薄いため、傷つきやすいし、また薬も吸収されやすい。
だから顔には弱い薬で十分効いたりするんです。

では、皮膚は厚ければ傷つかないのでしょうか?

頑丈だから、タオルで力いっぱいこすって、垢という名の皮膚を剥ぎ取って、十分に痛めつけた後にケアしなくても平気なんでしょうか?

僕は外来でスキンケアの指導をする時にしばしば
「カラダの皮膚も顔と同じように扱ってあげてくださいね。」
と言うことがあります。

石鹸の泡でやさしくしっかり洗ってあげて、入浴後は保湿剤で保護してあげる。
タオルを使わなくたって、石鹸の泡で十分に汚れは取れます。

お子さんがアトピーの場合、どんなに肌触りの良いタオルやスポンジを使うよりも、石鹸をしっかり泡立ててお母さんの手で洗ってあげるのが一番ですよ。

お子さんの肌に優しいだけじゃなく、お母さん自身がお子さんの肌の状態を確認出来ます。
意外なところがカサカサしていたり、湿疹が治っていなかったり、触ってみて気がつくこともあります。

カラダの皮膚の強そうにみえますがとてもデリケートです。
大事に扱ってあげてバチは当たりません。
大切にしてあげてください。

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妊娠線予防クリーム

「妊娠線を予防したいんですけど。。。」

と、外来で聞かれることがたまにある。

話を聞いてみると、妊娠線予防クリームを使っている妊婦さんがとても多い。

しかも高い(らしい)。

妊娠線が出来ないようにするためなら、多少高額な化粧品の出費もやむを得ない気持ちは男性の僕にも解る。

でも、ほんとうに効果があるのだろうか。
と考えてしまった。。。(いつもの悪い癖で。)


「妊娠線」は正しい病名ではなく、「線状皮膚萎縮症」と言うのが正しい。

幅数ミリで数センチの長さに伸び、それぞれはほぼ平行に走る線で、わずかに陥凹しているのが特徴。

妊娠線が有名だが、男性でも急激に太った場合はお腹に限らず「線状皮膚萎縮症」は出現する。

一般に、急激な皮膚の進展により避けてしまうのが原因と考えられている。


と、まぁ難しい説明はここまでとして

治療については皮膚科の教科書にはなんて書いてあるのだろうか。

皮膚科分野でもっとも一般的な教科書「マイナー皮膚科学(マイナーと書いておきながら800ページくらいあるほとんど辞書みたいなもの)」によると

「非可逆的で、よい治療法もない。」

非可逆的というのは、もとに戻らない、という意味。
つまり1回出来たら戻らないよ、ってこと。

むむむ。。。

諦めずにもう一冊、これまた皮膚科の一般的な教科書「皮膚病アトラス」によると

「一度発生したものは非可逆的で治療法はない。」

同じだわ(涙)。


教科書というのは、間違ったことをなるべく書かないように作られていて、しかもその時の一般的な医学知識を載せていることが多い。

つまり、現在の医学の一般的な知識として、妊娠線の予防と治療について効果のあるものはない、ということ。

教科書に比べ論文というのは最新の知見を載せていることが多い(発表した次の年に間違っていました、なんてこともあるから教科書に比べ信用度は低い)。

そこで論文では何かないかと、全国の医学系雑誌が検索出来る「医中誌」という検索サイトで調べてみた。

「線状皮膚萎縮症線 治療」と入力しenter

。。。

該当0

条件を甘くして

「線状皮膚萎縮症」だけで入力してみたが4件ヒットしたものの、内容は関係ないものばかりでした。。。

さらに、医学用語ではないけれども「妊娠線」で検索してみると多少論文はヒットしたが、掲載している雑誌が皮膚科の専門誌でないものばかり。。。

どうも科学的に根拠のありそうな治療法はないというのが結論。


では切り口を変えてみて、妊娠線予防クリームと呼ばれるものはなにを持って妊娠線予防クリームを謳っているのだろうか。。。

主なものは

日本ランウエル、ピジョン、ポーラ、クラランスなどからボディケアミルク、もしくはマッサージクリームの名前で販売されているものがほとんど。

成分としては、セラミド、コラーゲン、ビタミンを中心にそれぞれ天然のなんとかエキスを混ぜたものが多い。。。

いくつか全成分を載せているクリームがあったので、こんな見方をしてみた。

「成分だけを見て、このクリームがなんの薬だと思うだろうか。。。」

。。。

答えは、保湿剤。

そう、これら妊娠予防クリームと呼ばれているものは、ほとんどが保湿剤。

今後、なんとか抽出成分が妊娠線予防に効果があるという大発見がない限り、保湿剤と呼ぶのが正しいだろう。

更に考えてみた。

妊娠線予防クリームが保湿剤なら、妊娠線予防には保湿が効果あるのだろうか。

これについては唯一発見出来た本当っぽい説明は

「肌が乾燥していると湿疹がおきやすく、皮膚にダメージを受けやすい。そのため、保湿をすることでこれらのダメージは予防出来、妊娠線が出来やすくするのを防ぐ。」

というもの。

そりゃ、湿疹出来ない方が肌にダメージは少ないけど、妊娠線の直接の予防ではないやん。

百歩譲って、保湿が妊娠線予防に効果があるとして、普通に市販されている(病院でもらえる)保湿剤では駄目なんだろうか。。。


と、夢も希望もない話になってしまいそうなので、ここまで調べてみて

「妊娠線を予防したいんですけど。。。」

という患者さんが来たら、なんとアドバイスをするか。

僕なら

「急激に太らないようにしてくださいね。」

って言います。

妊娠線予防クリームは積極的には勧めないし(やめさせることはしません。クリームを塗ることでリラックス出来るんならリラックス効果はあると思うので)、保湿剤も全員に処方しないと思う。

つわりが終わって食欲が出始めた時期に、急激な体重増加がないように指導します。

なーんだ、って思うかもしれない。

でも、こういう薬を使わない生活指導って医療をするうえですごく大事なんだよね。


こういうことを調べたり考えたりしていて、皆さんに知ってもらいたいな、って思うこと。

「病気の治療や予防効果は、お金をかけることに比例しない。」


今日は少し長くなりました。
最後まで読んでくれてありがとう。

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皮膚から解ること。

皮膚をよく見るといろいろな事が解ってくる。

皮膚の所見だけで、その人の癖や行動パターンまでわかってしまうことがある。

ズバッと言い当てた時の、患者さんの驚いた顔を見るのは皮膚科医としての醍醐味だ。


先日、左の膝から太ももにかけて網目状にあざのあるおじいさんが受診した。

11月くらいから突然そのあざは出現したらしい。

まったく痛くも痒くもなく、かつ右の足は何ともないらしい。

僕は診察してすぐに

「左足だけコタツに突っ込んで寝ていませんか?」

と質問して、そのおじいさんを驚かせた。

「どうしてわかったんですか??」


左膝からふとももにかけてあった網目状のあざは「火ダコ」という軽い火傷。

その形や色は特徴的で、専門の皮膚科医であれば簡単に診断出来る。

冬に多く、特に寒がりな年配の方に見られることが多い。

僕はまず見た瞬間に「火ダコ」ということがわかった。

次に、膝から太ももにかけて「火ダコ」があることから

椅子に座った状態で、ストーブに当たっているのではなく(この状態だと膝から下が一番熱が加わる。)

もっと、足の高い位置に熱が加わってできたものと考え

コタツに足を突っ込んで寝た状態、というのが最も説明のつく姿勢であると判断した。

しかも、左足だけにその「火ダコ」があるのであれば

患者さんは、なぜか左足だけコタツにつっこんだ状態で長い時間横になっている、

としか考えられない。

そこで

「左足だけコタツに突っ込んで寝ていませんか?」

と質問した訳である。


実はアトピーの患者さんでは、診察中に僕が積極的にあることをして

患者さんの癖を引き出し

治療に活用している。

そのことについては次回説明することにする。

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ワセリンの使い方

保湿剤の中でもっともスタンダードなものがワセリンです。

アトピーの患者さんであれば、一度は必ず処方されたことのある外用剤でしょう。

成分はまったくの油であり、特別に肌によいものが含まれているわけではありません。

そのため、敏感肌の人も割りと安心して使える保湿剤です。
(さらにかぶれ安い人には、ワセリンから不純物を取り除いたサンホワイトというものもあります。)

日常の診療をしていると、ワセリンの正しい使い方を知っている患者さんが少ないことに驚かされます。

ワセリンは保湿剤である。
     ↓
乾燥しているところに外用する。

と思っている患者さんは、正しい使い方を指導されていない方です。


ワセリンは乾燥している部分に塗っても保湿の効果はありません。

ワセリンは油です。
しっとりした肌の水分を逃がさないように、油でコーティングするのが目的です。

つまり、普段は乾燥している部分でもお風呂上りなどは皮膚も水分を多く含みしっとりします。
このしっとりを逃がさないように、また、なるべく長時間しっとりを持続できるようにワセリンを塗るのです。

ためしに、乾燥した肌と湿らせた肌の両方にワセリンを塗り比べてください。

乾燥した肌ではワセリンはかさつき、なかなか伸びないのに対し
湿られた肌では、ワセリンの伸びがよいことに気づくでしょう。

ポイント!!
「ワセリンはお風呂上りのしっとりした肌に外用する保湿剤です。」

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外用の仕方

外来をしていると、外用の仕方について意外と知らなかったり誤解している人が多いのに気づきます。

一番多いのは、塗ったり塗らなかったりして、薬が効かないという患者さん。

ちょっとよくなると、すぐに外用をやめてしまう。

それで、また湿疹が悪化して
「全然、治りません。」
と言われます。

ポイント1
「薬は治りきるまでつけましょう。」



ご年配の方でよく見かけますが

前回薬を沢山出したのに、予想以上の早さでなくなっていく人。

診察すると、全身が軟膏で光ってベトベトしている。

おじいさん、塗りすぎですよ(笑)。

いくら多く塗っても、効果は変わりません。

だって余計な薬は、服についたりして皮膚には残らないのだから。

ポイント2
「軟膏は薄く塗れば十分。」



今の薬は皮膚への浸透性もよく、さらっとつけるだけで効果を発揮します。

ただ、そんな薬の力を信じない方達は、自分の力で薬を吸収させようとします。

人差指に軟膏をとり、患部にすりこむ、すりこむ、すりこむ、すりこむ。。。

そんなにすりこんだら、引っ掻いてるのと同じですよ。

ポイント3
「軟膏はすりこまない。」

以上、外用のポイント3つです。

ステロイド外用も基本的には同じ。

ただし、保湿剤との併用や移行が重要になってきます。

それについてはまた後日。

人気blogランキングへ ←外用の仕方を工夫してみます。

FC2 Blog Ranking ←外用なんか必要ない。

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セラミド

お肌をしっとりツルツルに保つには、皮膚に水分をキープさせておく必要があります。

皮膚の表面は角質で覆われており、ここの水分保持が大事。

この水分保持に重要な働きをしているのがセラミドという物質。

これは脂肪の類に分類されます。

セラミドがしっかり働いていると、角質はしっかり水分を保ちしっとり肌を保ちます。

しかし、乾燥肌、特にアトピーの人はこのセラミドが少ない!!

そのため、きちんと皮膚が水分保持をできなく、すぐにカサカサになってしまう。

何度も保湿をしなければいけないのは、これが理由です。

なぜアトピーの人はセラミドが減るか、これはまだよくわかっていません。

いろいろな説があるので、この説明は追々していきましょう。

さて、さっそく今回のポイントです。

「アトピーの人はセラミドが少ない!!」

これが皮膚の乾燥の原因です!!

それならば、セラミドを補給してあげましょう。

一番良いのは、手っ取り早く皮膚から直接セラミドをしみこませてあげることです。

同じ値段で保湿剤を買うのなら、セラミド配合を選びましょう。

セラミド配合の保湿剤の方が、乾燥には有効だという報告もあります。

セラミド、覚えましたね?


ここで注意です。

セラミドは口からとってもなーんにも意味はありません。

胃で分解されて、別の物質になってしまいます。

また、セラミドを増やすお薬なんて言うのも今のところありません。

唯一、皮膚から吸収させるのがセラミド補給の有効な方法です。

あやしい商品、医薬品、健康食品にだまされないように。

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美白成分

美白成分っていろいろあって解りづらいですね。

実際、僕自身もなかなか整理しきれていない部分があります。

そこで、いい機会なので自分のためにも少しずつまとめていきたいと思います。

化粧品マニアの方には物足りないかも知れませんが、

初心者の方、一緒に勉強していきましょう。

油溶性甘草エキス

Photo  

  ←これが甘草(かんぞう)

甘草はマメ科の植物です。

この草の根から抽出されたエキスに美白効果があります。

しかも、甘草エキスは(現在のところ)唯一医学的に根拠のある美白成分です。

そのためか、いろいろな化粧品に含まれています。

例えば、ドモホルンリンクル

Photo_1

他の成分も記載されていましたが、しっかり甘草も入ってました。

美白化粧水を選ぶ際に、覚えておいて損はない成分ですね。

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♪きれい大好き♪倶楽部

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保湿しましょう。

春ですね。

だいぶ暖かくなってきました。

しかし、まだまだ空気は乾燥しています。

つられて肌もカサカサ、ってことはないでしょうか?

乾燥肌はとても敏感になります。

ちょっとしたことで痒みが出てきます。

当然、保湿は大事です。

ところで、皆さん保湿について医者から指導を受けたことがありますか?

いつ、何回、何を外用するか聞いていますか?


きちんと保湿をすると痒みが減るというデータがあります。

保湿をしっかり行えば、アトピーの症状は軽くなります。


一般的に、お風呂あがりに1回、保湿する人が多いんじゃないでしょうか。

でも、これでは不十分です。

次の日の朝まで肌がしっとりしていることはないと思います。

つまり、保湿は1日1回では足りないのです

保湿の回数は、個々で違いますし、季節で変わります。

なるべく長い時間、肌がしっとりするように保湿剤を塗るのが良いです。

忙しい人はなかなか外用できないかもしれませんね。

でも、全身に塗らなければいけないというわけではありませんよ。



保湿は好きな時に好きな場所につければいいのです。

何回も塗れば塗るほど肌はしっとりします。

積極的に肌に良い事をしてあげてください。

はじめは手だけしか塗れないかもしれませんが、段々と範囲を増やしていきましょう。

いずれ全身がしっとり出来るように楽しみましょう。

保湿剤は好きなものを使ってください。

ただし、使った後にヒリヒリしたり、痒くなるなら即中止。

そうじゃなければ、自分の好きなものをつかったほうが絶対長続きします。

ワセリンでもヒルドイドでも市販のものでもかまいません。

どんな保湿剤でも、しっかり使うのが大事。

肌に足りない水分は、直接肌にしみこませるのが一番です。

なるべく長時間、しっとりした肌をキープできるように

保湿を楽しみながらやってみてください。

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スキンケア

一般に、値段の高い保湿剤をつけたりすることがスキンケアのように思われています。

しかし、スキンケアの出来ていない方が多い。

保湿剤をつけることは大事です。
それと同じくらい、肌に悪いことをやめる方ことは大事です。

僕が診た生後3ヶ月の赤ちゃんは、肛門周囲にいつも湿疹が起きていました。
カビはいなかったのでオムツ皮膚炎と考えステロイドを処方しました。
しかし、一度治っても、またしばらくすると湿疹が出現するという繰り返しでした。

不思議に思い、お母さんによく話を伺ってみると
「うんちがお尻に残っていると肌に良くないと思い、毎回市販の濡れタオルで拭いています。」
との内容。
この情報のおかげで、この子は二度と肛門周囲に湿疹が出ないようになりました。

原因は、濡れタオルによるかぶれだったのです。

肌に良いだろうと思ってやっていたことが、実は湿疹の原因になっていたのです。

他にも、アロエやオロナインなどでかぶれた患者さんも多くいます。
自分では肌に良いだろうと思ってやっていたことが、実は肌を痛めている場合があるのです。

では肌に合うものか合わないものか見分けるにはどうしたらいいか?
一般に、使用した後に、ひりひり感やほてりが出現するものは肌に合わないと考えて良いでしょう。

値段の高い安いに関係ありません。
高いものの方が、かぶれにくいなんて事はありません。
むしろ高い商品のほうがいろいろな成分が入っているため、かぶれやすい印象を持ちます。

僕らが外来で処方するただの油「ワセリン」ですら、かぶれた人もいます。
これなら絶対大丈夫というものはありません。

敏感肌用の商品も多数ありますが、絶対誰にもかぶれを起こさない商品はないと考えてください。
かぶれの治療薬であるステロイドですら、かぶれたとの報告もあります。
(なんだか矛盾しているように感じますが。。。)

絶対かぶれないと謳っている商品があれば、それはウソということになります。

肌に合わないものは使わない。
これも立派なスキンケアのひとつです。

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